検定対策コラム
天気予報攻略
3級、4級のリスニングでは、毎回必ずといっていいほど、天気予報に関する問題が出題されています。ここは間違いなく正解にして得点を稼ぎたいところですが、この問題を苦手としている方も多いようです。たかが1点ですが、毎回多くの受験者が合格基準に1点差で泣き、不合格ということも少なくありません。しっかりと対策を練って、確実に点数を獲得しましょう。
それではさっそく過去の問題を見てみましょう。
F: Ed eccoci come di consueto alle previsioni del tempo per domani. Ancora sole e cielo sereno al Nord, sulle regioni centro occidentali e sulla Sardegna. Cielo poco nuvoloso sulle zone centro orientali e sulla costa adriatica. Il tempo peggiorerà invece nel Sud Italia. Previste piogge temporalesche su tutte le regioni del Sud, compresa la Sicilia.
Domanda: Come sarà il tempo domani?
【訳】(女)さてここで、いつものように、明日の天気予報です。北部、中部西側の各州、サルデーニャ島では、引き続き太陽が出て晴天でしょう。中部東側の地域とアドリア海沿岸では、空が少し曇るでしょう。一方、南イタリアでは天気が悪くなるでしょう。シチーリア島を含む、南部の全ての州で、暴風雨が予想されています。
(問)明日、天気はどうなるでしょうか?
解答 a 【正答率】90.1%
先ず最初に気づくのは、一般の文章とは違い、動詞が省略されています。上記の問題で出てくる動詞は「peggiorerà」の一つだけです。下の問題にあっては、動詞は全く出てきません。実際の天気予報でも動詞は省略されているので、その点に注意して聞いてみてください。次に用語です。「天気」を表す単語はtempoです。「時間」という意味もあるので、文脈で「天気」なのか「時間」を意味するのか判断します。その天気を表す用語は以下の通りです。なるべく多くの表現を身に着けておくと良いでしょう。
previsioni del tempo「天気予報」=meteo
sole「太陽」→日が差す cielo sereno「晴天」 nuvoloso「曇った」 coperto「(完全に)曇った」 poco nuvoloso「やや曇り」 piovere「雨が降る」 pioggia「雨」 pioggia forte「大雨」 pioggia leggera「小雨」 rovescio「強雨」 nubifragio「豪雨」 bomba d’acqua「(水爆弾→)ゲリラ豪雨」 temporale「雷雨」 tempesta「嵐」 nevicare「雪が降る」 neve「雪」 grandinare「ひょうが降る」 grandine「ひょう」 nebbia「霧」
migliorare(天気が)好転する 例)Il tempo migliorerà.(天気は良くなるでしょう) peggiorare(天気が)悪くなる stabile(天候が)安定した instabile(天候が)不安定な invariabile(天候が)安定した variabile(天候が)不安定な
M: Ed ora le previsioni del tempo per domenica 3 dicembre. Generalmente sereno sulle regioni del Nord, ma con forte nuvolosità e possibilità di nevicate sulle zone alpine. Cielo sereno o leggermente nuvoloso anche sulle regioni centrali. Piogge e temporali, invece, nel Sud Italia e sulle isole. Temperature in lieve diminuzione su tutta la penisola. Venti moderati lungo la costa tirrenica, mari generalmente mossi o poco mossi.
Domanda: Come sarà il tempo domenica?
【訳】(男)ではここで、12月3日、日曜の天気予報です。北部の各州では全般的に晴れ、しかしアルプスの地域では雲が多く、雪の降る可能性があります。中部各州でも晴天か、少し曇り。一方、南イタリアと島嶼部(シチーリア州とサルデーニャ州)では雨や雷雨。気温は半島全体でわずかに低下。ティッレーニア海沿岸では穏やかな風が吹き、海は全般的にやや波があるか、小さな波があるでしょう。
(問)日曜、天気はどうなるでしょうか?
解答 c 【正答率】69.0%
方位を示す単語やイタリアの地名も覚えておかなければ、どの場所が晴れで、どこが雨なのか分かりませんね。まずは、イタリアの20の州を覚えておくことは必須です。特に、シチーリア(Sicilia)とサルデーニャ(Sardegna)の2つの島は、イタリアの天気を表現する上で知っておかなければならない単語です。上の問題のようにイタリアの周囲の海の名前も出てくるので、こういった単語も自分のものにしておくことが必要です。
nord「北」 settentrione「北」 settentrionale「北の」 sud「南」 meridione「南」 meridionale「南の」 mezzogiorno「南」 ovest「西」 occidente「西」 occidentale「西の」 ponente「西」 est「東」 oriente「東」 orientale「東の」 levante「東」
Mediterraneo「地中海」 mediterraneo「地中海」 mar Tirreno「ティレニア海」 tirrenico「ティレニア海の」 mare Adriatico「アドリア海」 adriatico「アドリア海の」 mar Ionio「イオニア海」 ionico「イオニア海の」
isola「島」 penisola「半島」 terraferma「(島に対して)本土、大陸」 mare「海」 costa「海岸」
そのほか、問題に直接影響することは少ないですが、「気温」「風」「海」の状況を表す言葉もでてきます。こういった単語も覚えておくと良いでしょう。
temperatura「気温」 例)La temperatura era di [a] 30°la mattina.「朝の気温は30度だった」(30°はtrenta gradiと読む) salire「(気温が)上がる」 scendere「(気温が)下がる」 vento「風」 vento forte「強風」 vento moderato「穏やかな風」
日本の気象庁にあたるイタリアの組織は、イタリア気象局ですが、これはなんとイタリア空軍に属します。正式名称は空軍気象部(Servizio Meteorologico dell'Aeronautica Militare)。ちょっと親しみにくい組織ですね。以前は、テレビの天気予報で、軍服を着用した気象予報士を見ることが多かったのですが、最近は、日本と同様にいわゆるお天気お姉さんが登場することが当たり前の光景になりました。ちなみにカラビニエーリも軍に属す警察ですが、こちらは国防省所属です。イタリアでは日常の中で軍服は見慣れないものではないのかもしれません。なお、こちらが、空軍気象部のHPです。
話が逸れてしまいましたが、下記のサイトでイタリアの最新の天気予報が見られます。耳を慣らして検定対策に役立ててください。