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検定対策コラム

ちょとだけ検定対策 -日本語に惑わされるな!!-

 「……に~」と訳す動詞を見ると、それが他動詞の動詞でも自動詞と勘違いしてしまい、ついつい前置詞のaを入れてしまいたくなりますね。他動詞では、直接目的語を取るため、前置詞を必要としません。 例として、第47回(2018年秋季)の4級で出題された問題を解いてみましょう。

A Firenze Keiko ha frequentato _____ corso intensivo di italiano.
a) un b) a un c) in un d) con un
(【訳】フィレンツェでケイコはイタリア語の集中コースに通った)

「……に通う」という意味で使うfrequentareは他動詞で前置詞を必要としません。よって、解答はb)ではなく、直接目的語をとるa)となります。「……に」という日本語にひきづられて、正答率は51.1パーセントとほぼ半分の人が間違えていますが、このような問題は頻繁に出題されていることもあり、点数を稼ぎたいところです。 frequentareのほか、自動詞と勘違いしてしまいそうな注意すべき動詞は以下の通りです。

・incontrare, vedere(……に会う), andare a trovare(……に会いに行く)
・salutare(……に挨拶する)
・chiamare(……に電話する)(*telefonareは自動詞なのでaを必要とします)
・pregare(……に頼む)
・raggiungere(……に着く、到着する)(*同義語のarrivare, pervenireは自動詞なのでaを必要とします)

応用として第41回(2018年秋季)4級で出題された問題も見てみましょう。

La settimana scorsa ho incontrato per caso _____ Rossi.
a) a signor b) al signor c) signor d) il signor
(【訳】先週私は偶然ロッシ氏に会いました)

解答はd)ですが、正答率はさらに下がり43パーセント。おそらく、incontratoのあとに、副詞句のper caso(偶然)があったため、解答に戸惑ったのかもしれませんが、ho incontratoの目的語はil signor Rossiです。また、per casoの代わりにcasualmenteを入れることもできます。Ho incontrato casualmente il signor Rossi.意味は変わりません。これらのように副詞や副詞句の多くは動詞のすぐあとに置かれることが多いので、どの単語が目的語なのかと、文の構造をしっかりと把握してください。

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