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みんなの受験体験談

1級の壁に懲りずに挑戦

木村 美菜
第33回2011年秋季 1級合格Le Ali 15号

イタリア語の勉強を意気揚々と始めたのが、もはや前世紀の遠い昔、1996年でした。その頃の通貨はイタリアリラ、日本円のレートからは大変お徳感もあり、バブル崩壊後の日本から見ればイタリアの生活はまさに”bel paese”。ずっと住んでいたかったのですが、人生がそれを許さずイタリアで長期留学はできませんでしたが、短期、中期研修、行けるときに旅行を楽しみました。検定試験は、始まった頃に4級、3級と順調に合格したものの、ある程度話せるようになってからは2級にチャレンジすらせず長い間イタリア人の友達と話せることだけを楽しんでいました。

数年してどのくらいできているのだろう?と疑問に思い、2級を受けて受かったのが2006年。意外に簡単に受かるんじゃない?と勘違いをして1級を目指してからが大変でした。学校にもう一度行ってみると、思っていたよりもわからない。誤解して使っている用法、文法もたくさんあり、どこを修正していいのか、わからない。それでも最高レベルを目指して勉強しているつもりが、1級は受けても受けても不合格。徐々に、合否一喜一憂するのにすら飽き、こだわるのをやめよう、と思い始めたところで、昨年ようやく合格できました。

随分回り道をした感がありますが、長い間ゆっくりとじっくりとイタリアに寄り添って少しずつ勉強できた、という妙な満足感とともに、まだまだこれから、もっと読めるように、書けるようになろう、という気持ちも沸いてきました。

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