みんなの受験体験談
出会いは偶然?!
- 橋本 光行
- 2019年48回5級・49回4級合格 3級挑戦中Le Ali 33号
有形(人や物)、無形(イタリア語)にかかわらず、それらとの出会いは偶然である。若い頃からサイクリングに興味を持ち、今もその趣味は続いているが、イタリアと言えば、名だたる自転車ブランドが生まれた国であり、憧れはあるものの、遠い存在であった。ましてや理系の私にとって、英語以外の外国語を真剣に学習する事になるとは夢にも思わなかった。
その出会いは6年ほど前に遡る。ある大学の生涯学習セミナーとして、“ゼロからのスタート”と称するイタリア語講座が開催される事を妻から聞いた。仕事もそれなりに忙しい時期ではあったが、幸い平日の夕刻に会社からの帰りに立寄ることができ、またワークライフバランスという言葉を耳にするようになっていたので、新しい事にチャレンジするのも悪くないと考え、参加することにした。この偶然の出会いが、この記事の執筆に繋がるとは……。
「継続は力なり」とは言うが、それを実行することは簡単ではない。その進歩は遅々としているものの、辛うじて継続できているのは、
1)良き指導者たちに巡り会えたこと:出来の悪い生徒であっても暖かく見守ってくれること、
2)学友に恵まれたこと:誤解を恐れずに言えば、同スタートの年長の方々が勉強熱心で、還暦前の自分が脱落する訳に行かないと思ったこと、
3)身近な目標を立てること:これが最も重要なのであるが、少し背伸びをしたら届きそうな目標設定として、イタリア語検定に臨むことにした。クイズを解くような感覚で、楽しみながら日々、問題集に取組んでいる。この歳になっても試験当日の緊張感と合格通知が届いた時の嬉しさは格別である。
コロナ禍において、生涯学習セミナーは休講が続いているが、以前、散歩途中で巡りあったイタリア文化を紹介する教室のレッスンが再開し、オンラインで受講している。自転車以外の街・食・音楽や映画などの多彩なテーマに触れる機会を得ることができ、イタリアへの関心が深まった。3級の合格と共に、還暦祝いとしてハンドメイドの自転車を注文するため現地に赴き、職人の方々と自転車談義をする事を夢見ている。
L’avvenire giace sulle ginocchia di Giove!