みんなの受験体験談
小さな積み重ね
- 田原 和代
- 2022年55回2級合格Le Ali 37号
2022年秋期、長い間念願だった2級に、やっと合格することができました。学校の先生方、そして家族の励ましがあったからこそで本当に感謝です。かれこれ10年以上前、ダン・ブラウン著『天使と悪魔』にハマり、この本の中の名所巡りのためにローマへ。その後イタリア美術や歴史に魅せられ、もっと知りたいと言う気持ちから名古屋日伊学院でイタリア語を始めました。イタリア文化の奥深さにすっかり魅了され、こんなに長いことイタリア語に情熱を持つとは自分でも思ってもみませんでした。(写真:イタリア語の父 ダンテ様に感謝! ヴェローナでお会いしました)
伊検を受け始めてから、準2級までは何とか来れたものの、私にとって2級の聳え立つ壁の高かったこと!あと数点足らずで不合格通知を今まで何度受け取ったことでしょう。それでも、諦めず毎日少しずつ続けてきてよかったです。
先生が、ナポリには面白い諺があると言われました。
Disse il verme alla noce: dammi tempo che ti perforo.
直訳すると、「いも虫が胡桃に言った、『キミに穴を開ける時間をボクにおくれ』」。つまり、「一見不可能に見えてとても難しい目標も諦めず続ければ、時間と知識でその目標に到達し、成果が得られる」と言うことです。
ここまで色々試行錯誤でやってきました。毎日のNHKラジオ講座や過去問はもちろんのこと、その中の使えるフレーズを抜き取っては、定着するために実際のレッスンで使ってみる。また、幅広くイタリア語に触れることが大切なので、Youtubeを活用し、イタリア人が公開している様々なチャンネルを視聴する、など。先生には今回、レッスンでイタリア人がよく使う言い回しを重点的に教えていただくようにお願いしました。そして、ネイティブの先生に添削していただいた作文を、何度も書いては音読する。これは功を奏したと思います。その結果、光栄なことに55回2級作文の模範解答に選ばれました。(写真:女一人旅、トスカーナ州シエーナのコムーネ、ピエンツァへ。オルチャ渓谷に抱かれてアペリティーヴォ)
年齢的に(還暦を過ぎたところです)、覚えたと思うとすぐ忘れるので、とにかく繰り返してやるしかありません。長文読解が未だ苦手で、今後は、多読だけではなく精読も心がけるようにしたいです。しかしながら、勉強ばかりでは飽きて疲れます。週末にはBS日テレで放映されている『小さな村の物語 イタリア』を観て楽しみ、また、集中力と記憶力を高めるためにも毎日体を動かすことを忘れず、挑戦する気持ちを忘れないため、次は手強い1級に挑戦したいです。(写真:トスカーナのうどんのようなパスタ、pici(ピーチ)。美味! この盛り付けのアバウトさに思わず微笑む)