みんなの受験体験談
結果に表れた本気度の差
- 松浦 祐子(札幌市在住) Le Ali 30号
私は、2007年の春に、イタリア語検定の3級をいただきました。けれども、実は2006年の秋に東京で、同じ3級を受験して落ちています。東京で受験したのは、東京見物がしたかったからです。友達にも会えると思いました。日本国内は、札幌以外には、羽田と成田しか知らないのに、思えば無謀なことでした。東京での受験は、会場に行き着くのが精一杯で、結果は本当に散々なものでした。私は1987年の夏から3年間、ローマに住んでいたことがあります。夫の仕事に、同行して行ったのです。その頃は、NHKの語学講座にもイタリア語はなく、参考書籍も少なく、第一、インターネットもありませんでした。現地にいらした留学生さんに少し教わったぐらいで、あやふやで曖昧な「イタリア語」で、なんとか、生活をしてきたのです。
1990年に帰国してみると、NHKラジオでイタリア語講座が開講していました。それからずっと、ラジオを聞き、テキストも買って、コツコツ勉強してきたのですが、検定を受けてみようかな、と思うまで、15年かかったわけになります。2007年には、気を引き締めて、地元、札幌で、受験しなおし、おかげさまで合格できました。やはり、嬉しかったです。 この度の教訓は、イタリア語の検定といえども試験は試験なのだから、東京見物と抱き合わせに、などという甘い考えを持たず、まじめに受けること。地元以外で受ける時は、会場の下見ぐらいしておき、所要時間など測っておくこと、といった、あたりまえのことでした。
イタリア語の内容でいえば、3級は難しくはないので、うっかりミスをしないこと、冠詞、関係詞、代名詞など、特に、性数の変化のような基礎的なところを、きちんとしておけば充分だと思います。 今は、ローマ暮らしから、もう30年も経ってしまいました。これは今すぐ何かに役に立つ、というものではないですが、若かった頃のローマの思い出のため、「私のイタリア語」を、続けております。